人身取引反対世界デー ダニエルズ副事務局長ビデオメッセージ「根絶に向けて強固なパートナーシップを」
7月30日の「人身取引反対世界デー」に際し、ウゴチ・ダニエルズ副事務局長がビデオメッセージを発表しました。
日本語訳
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人身取引はすべての年齢、ジェンダー、国籍の人々に影響を与える、地球規模の犯罪です。
IOMの人身取引対策データには、IOMと協力団体によって2002年から2021年までの間に確認された人身取引被害者15万人以上のデータが集められていますが、実際の被害者数は、これをはるかに上回ると考えられます。
子どもの人身取引に関する報告書によると、IOMの支援を受けた子どもの人身取引被害の半数以上が、被害者の居住国内で発生していました。
さらに、IOMとマイクロソフト社が共同開発した、世界初の人身取引の被害者と加害者に関するデータセットによれば、94%の被害者が居住する地域内にいる加害者の手により被害に遭いました。
気候変動や自然災害、そして今なお続く危機や武力衝突によって、人々はさらに困難な状況に陥り、人身取引の被害に遭うリスクも高まっています。
この25年間で、IOMは10万人以上の人身取引被害者へ直接支援を提供し、人身取引に対処する、エビデンスに基づく適切で効果的な政策提言と活動を行うための知見を深めてきました。
しかし、人身取引の防止、被害者の保護、加害者の訴追、そして強固なパートナーシップの構築とさまざまな進歩が見られる一方で、人身取引に関する課題はまだ多く残っています。
「人身取引反対機関間調整グループ」の長年のメンバー、そして現在の共同議長として、IOMは「国連移住ネットワーク」と共に、人身取引を根絶し、被害者と元被害者を私たちの活動の中心に据えて、尽力し続けます。
人身取引反対世界デーに寄せて、誰ひとり取り残さないため、共に行動する強固なパートナーシップを呼び掛けます。
国際移住者デー2023年 IOM本部特設ページ(英文)はこちら