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ウクライナ危機 IOMは3億5000万ドルの支援を国際社会に要請

IOMは、ウクライナの人々や近隣諸国に逃れた人々の人道的ニーズに対応する活動を行うため、国際社会に3億5,000万ドルの支援を求めるアピールを発表した。

2月24日にロシア連邦がウクライナに対する広範な軍事攻撃を開始して以来、125万人以上の紛争の影響を受けた人々がウクライナを離れ、欧州において第二次大戦以来最大の人道危機となっている。

IOMはウクライナにおける最大の人道支援機関の一つで、同国内に7カ所、隣接国全てに事務所があり、数十年に亘り常勤職員が活動している。

IOMは、国内避難民、難民、第三国国籍者、及びこうした人々を受け入れているコミュニティに支援を届けるために、パートナー団体と緊密に協力して活動する。緊急アピールは、ウクライナやモルドバ、ルーマニア、ハンガリー、スロバキア、ポーランドにおいて、紛争の影響を受けた人々を支援の対象としている。

IOMは、第三国国籍者約2万人の安全で秩序のある母国への帰国を支援するため、第三国国籍者と当該の領事館、IOMの三者間のコミュケーションを円滑にする効率的な調整メカニズムと、NGOや政府、その他パートナーからの照会メカニズムを設置する予定。

IOMは避難所の環境が適切でないところで、避難民に対し、一時的な避難所の支援を提供している。避難を余儀なくされた人々が尊厳のある生活ができるよう、冬季用などの生活物資支援も行う。

ウクライナでの暴力が激化するにつれ、地域の水・衛生インフラに甚大な被害が及んでいる。IOMは、衛生キットの配布とともに、給水システムと衛生インフラの再建を通じて、紛争の影響を受けた人々を支援する。

戦闘により、保護に関するさまざまな課題が発生している。IOMは、個々のニーズに応じた支援や移動する人々へのホットラインの設置を通じた情報へのアクセス改善など、個人の保護に関する活動を実施する。

IOMはまた、避難民やアクセスが困難な人々に対する、プライマリーヘルスケア診察、健康スクリーニング、感染症管理、緊急的な生殖・母子・新生児保健、専門治療施設への照会などの総合的な保健サービスを提供する。

加えて緊急アピールには、ウクライナにおける食糧安全保障支援や、郵便局と連携して素早い供与が可能となる多目的に利用できる現金支給、近隣国での避難民の基本的なニーズに応える支援の予算も含まれている。

IOMは、紛争の影響を受けた人々へのサービス・保護の提供やアクセス状況をモニタリングすること、避難民が安全に移動できるようにインフラのメンテナンスをすることを通じて、一時滞在国の政府やパートナーの支援を行う。また、危機をよりよく理解し対応できるよう、ニーズ調査を実施し、紛争の影響を受けて滞在している人の場所や数の推計を提供するため、避難民の動きを追跡し、人の移動をモニタリングしている。

IOMは、緊急アピールへのドナーとパートナーの寛容な支援を通じ、この人道目的と紛争の影響を受けた人々の人権保護に対応することが可能となる。

 

IOMのウクライナ危機対応についてより詳しくはこちら(本部「ウクライナ危機」セクション)

IOMグローバル危機対応プラットフォーム - Global Crisis Response Platform

2022年以降の危機や避難に対応するための、IOMの地域ごとや国ごとの活動計画と資金要請額を掲載。定期的にアップデートされている。