ウクライナを逃れる第三国国籍者に対する差別と人種差別は、ただちに終わらせなければならない:IOM事務局長
ウクライナにおいて、紛争から逃れようとしている第三国国籍者に対する、差別や暴力、外国人嫌悪(排外主義)が起こっているという、確証があり信頼できる報告について、私は危機感を感じています。
人種や民族、国籍や移住ステータスに基づいた差別は、容認できるものではありません。このような行為を強く非難するとともに、ただちに各国政府に対し、調査をして対策を採るよう呼びかけます。
移住労働者や学生など、ウクライナで暮らしている数十ものさまざまな国籍の男性、女性、及び子どもたちは、紛争の影響を受けた地域から逃れ、近隣国との国境を渡り、命を守る支援を受けようとする際に、深刻な困難に直面しています。
我々は、これらの差別により、リスクや苦痛が増しているという報告を受けています。
近隣諸国は、法的ステータスに関わらず、国際人道法に基づき、ウクライナを逃れる人々全てが隔てなく入国できることを確実にしなければなりません。人道的義務に沿った、非差別的かつ文化的に適切な方法で保護と迅速な支援が提供されるべきであり、これは紛争の影響を受けて安全を求めて移動するすべての人々に適用されなければなりません。
ウクライナを逃れる人々を支援するための、一時的保護に関する指令を有効にするEU委員会の提案を歓迎し、こうした保護措置に第三国国籍者が包摂されるよう加盟国に求めます。
どのような場合においてもIOMは、「紛争や自然災害が発生している国々における移民保護ガイドライン - Guidelines to Protect Migrants in Countries Experiencing Conflict or Natural Disaster 」に示される国際的に認知された手法に沿って、加盟国とパートナーが、ウクライナにおける人道的ニーズおよび危機に包摂的に対応できるよう支援をしていくつもりであり、またその準備ができています。