スーダンからの避難民の動向 IOM調査
【ジュネーブ・ジュバ】国際移住機関(IOM)は、戦闘を逃れてスーダンを離れた多くの人たちのニーズを知るために、「避難民動向モニタリングシステム」(DTM)をスーダンとその隣国の国境数カ所で稼働させた。IOMはまた、自国民がスーダンから帰国するために支援を求める、加盟国のニーズにも応えようとしている。
流入数のモニタリングが現在、スーダンと南スーダン、中央アフリカ共和国、エチオピアとの間の国境ポイント計16カ所で行われている。スーダンとチャドの国境ポイントでも同様のモニタリングを準備している。
スーダンには、南スーダンから約30万人の登録された移民と、それ以外にも多くの登録されていない移民がいる。すでに4,000人が南スーダンとの国境を越えていて、その96%が南スーダン人。
IOMのモニタリング担当職員は政府や他の人道支援機関と協力し、国境を越えた人の動きを世界中でモニターして、移動する人々のニーズや意向を知ろうとしている。モニタリングシステムのデータは、年齢や性別、医療のニーズなどの情報で区分でき、よりリアルタイムで戦略的・効果的に、ニーズに合った対応や支援を届けるために、人道支援機関に公開されている。
IOMはこの危機に関し、できるだけ迅速に避難民の動向についての全容を提供しようとしているが、状況は流動的で一向に定まらない。
第三国民への対応
IOMは、スーダンにおける第三国民の置かれた状況を特に気にかけている。IOMは数カ国の政府の領事担当官から、その国の国民の母国への帰国支援の相談を受けている。
例えばIOMは今週、スーダンから南スーダンに陸路で避難してきた数十名のケニア人学生を国境から空港へ移送し、空港からはケニア政府がケニアに帰国させた。
チャド政府はIOMに、自国民の避難の支援などを要請している。スーダンで103,000人以上のチャド人が登録されている(2020年 UNDESA)。ハルツームから緊急避難を要請している学生300人、空港にいる50名、スーダン内の病院に少なくとも15名が滞在している。