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ミクロネシア・マーシャル諸島 新型コロナウイルス感染症対策として水へのアクセスを改善する事業が日本政府の支援で始動

ミクロネシア 日本政府の支援による、水・衛生状況の改善を通じた新型コロナウイルス感染症対策事業の開始セレモニー  Photo: IOM 2023/Lee Perez

【チューク】国際移住機関 (IOM) は、水へのアクセスを改善して衛生状況を改善する事業をミクロネシア連邦で開始した。この事業は、世界で最初の症例が確認されてからおよそ3年後に2022年7月にミクロネシアで初めて確認された、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対応するもの。日本政府の資金によって実施される。

2022年8月に新型コロナウイルス感染症の拡大が確認されたマーシャル諸島共和国でも、日本の支援で同様の事業が実施されている。

2つの事業は、公共施設における水・衛生へのアクセスを向上し、パンデミックの影響を低減することを目的としている。

サルバトーレ・ソルティーノIOMミクロネシア事務所代表は、事業開始にあたり、以下のように話した。

「ミクロネシアとマーシャル諸島における新型コロナウイルスの急速な拡大は、両国政府の迅速な努力にもかかわらず、緊急の対応を迫られる公衆衛生の課題でした。IOMは日本政府の支援を受け、ミクロネシアおよびマーシャル諸島政府とともに、水・衛生分野の支援を提供し、特に支援が届きづらい島々での感染を防ぐための方策を講じています。」

在ミクロネシア連邦日本国大使館の岡本康孝二等書記官は、「衛生的な水は我々の日常生活に必要不可欠であり、パンデミックでは水がリスクにもなり得ると、特に離島で明らかになりました。ここ数年で、新型コロナウイルス感染症の拡大が早いことだけでなく、頻繁な手洗いなど基本的な方法が感染を防ぎ、感染拡大の影響を低くすることもわかってきました。」と述べた。

この事業は一年に亘り、マーシャル諸島の6つの島々、およびミクロネシアでは、チューク州の13の島々に暮らす7万6,000人を対象にするもので、水・衛生や保健サービスへのアクセスが限られている離島に特に焦点を当てている。

対象の島々では、この事業を通じ、雨水収集システムの貯水槽や屋根、配管、非接触の手洗い場や医療用シンクなど、水と衛生に関する設備が導入される。

こうした設備は、多くの人が訪れる学校や教会、政府機関の庁舎など、水・衛生施設の整備が十分でない公共施設に導入される。IOMからの寄贈後も、地方政府と協力団体が設備を維持する。

加えて、感染症のリスク等に関してコミュニティでの活動も予定されており、感染や衛生習慣に関する意識をコミュニティの中で高めることで、短期、および長期的なニーズにも応える。

事業開始のセレモニーでは、コミュニティでの活動に関して公共インフラや方策に関する相談も行われ、チューク州で対象となっている島々の地方自治体の首長らも参加し、この事業が各地域のニーズと実行能力に応じたものとなることが期待されている。

IOMは、国および地域レベルで保健省や自治体の首長、知事事務所、災害管理庁等と連携して活動し、時宜にかなった活動を提供する。水・衛星設備導入後は適切な機関が所有するように取り計らう。