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トルコ・シリア北西部地震 IOMが16,100万ドルの支援を国際社会に呼びかけ

シリア北西部に向けた物資をトラックに積み込む Photo: Enver Mohammed/IOM 2023

【ジュネーブ】国際移住機関(IOM)は、トルコやシリア北西部における地震の被災者140万人に対する緊急支援を実施するため、16,100万ドルの支援を国際社会に訴えている。

アントニオ・ヴィトリーノIOM事務局長は、「45,000人以上の死者が確認され、多数の負傷者や避難民がいる状況では、1分たりとも無駄にできません。IOMは国際社会に対して緊急支援への協力を訴え、高まっている緊急ニーズに対応するための資金を用意します。」と語った。

IOMは今回の緊急支援アピールを通じて、トルコにおいて80万人以上、シリア北西部において63万人の被災者への緊急人道支援を予定している。毛布や寝袋、暖房器具、テント、衛生用品、食料、衣類、ベッド、簡易シャワー、トイレなどを提供し、輸送や医薬品についても支援を行う。

IOMは、緊急支援、そして近く必要となる復興・再建支援が実施できるよう、被災コミュニティの緊急のニーズと長期的なニーズの両方を把握するために、トルコの地方政府や中央政府と密に連携している。

ヴィトリーノ事務局長は、「課題は大きく、個人的にも悲劇に見舞われているにも関わらず、ガジアンテップのIOM職員は、トルコとシリア、両国の多数の被災者への支援に奔走しており、その献身的な対応を誇りに、そして恐縮に思っています。」とヴィトリーノ事務局長は言う。

IOMの支援活動は、自然災害への対応の経験に基づいている。トルコ国内に1,000人の職員、そのうちトルコ南東部の被災地には600人がおり、ガジアンテップからシリア北西部への大規模な国境を越えた支援を実施している。さらにIOMは、IOMが被災地に持つ広範囲のサプライチェーンと輸送能力、世界で最も大きい規模である人道支援用の倉庫を活用する。

トルコにおいてこれまでに154,000人が、IOMが用意して現地パートナーが配布した救援物資の恩恵を受けた。さらに、トルコ・シリア間で新たに開通した国境通過地点から、IOMは計80台分の支援物資をシリア北西部に届けた。IOMは大地震発生後の国境通過地点追加の決定以降、バブ・アルサラームとアル・ラエを通過して支援物資を届けた最初の人道団体となった。

寛容なドナーや活動パートナーの存在によりIOMは活動を拡充し、より多くの被災コミュニティに直接、そして活動パートナーを通じて支援を届けることができる。

IOMの「グローバル危機対応プラットフォーム」は、2023年以降に危機や避難の影響を受けたり、受ける危険のあるニーズに対応するための、IOMの計画や必要な資金の概要を掲載している。

 

 

トルコ・シリア地震支援 IOM緊急アピール(英文PDF)

IOM Consolidated Flash Appeal - Türkiye And Syrian Arab Republic