IOM駐日事務所

インターン

ザハラン・ヨメナ/平井 和実

 

Q.お二人の自己紹介と、IOMを志望したきっかけを教えてください。

【ザハラン】IOM駐日事務所で2023年8月から6カ月間インターンシップを経験しました、東京外国語大学のザハラン・ヨメナです。大学ではトルコ語を専攻していて、1年間トルコに交換留学をした他、中東政治や平和構築の勉強をしています。

【平井】2024年1月からインターンシップをはじめたばかりの、平井 和実です。慶應義塾大学法学部政治学科でアフリカ政治に関する研究室で勉強しており、私もこの夏までロンドンの大学へ留学していました。

【ザハラン】私はエジプトで生まれ、アメリカやドイツを経て、小学1年生の時から日本で暮らしています。自分自身がまさに日本で暮らす移民で、IOMの理念はとても身近なものでした。自分が通う大学とIOMのインターンシップ協定を通じて応募しました。

【平井】私も子どもの頃にアメリカで暮らした経験や、「難民映画祭」に参加したことをきっかけに故郷を追われて暮らす人々の支援に関心がありました。IOMについては、イギリス留学中に国際協力の勉強をする中で詳しく知りました。


留学中のザハランさん(左、トルコ)と平井さん(右、イギリス) 写真:いずれも本人提供

 

Q. 大学生活が忙しい中、インターンの応募は大変ではなかったですか?

【平井】まずは、書類選考です。私はイギリス留学中からNGOなどでインターンをしていて、その頃に英語の経歴書(CV)を初めて作成しました。最初は国連経験のある大学の先生やネイティブスピーカーの友人に添削してもらいました。一度インターンの機会を掴んでからは、同じ国際協力業界のプロフェッショナルを目指す仲間ができたので、気心の知れた同僚とCVを見せ合うのも、ブラッシュアップに有効でした。

【ザハラン】私は、語学以外で自分の強みをアピールするのに苦戦しました。まだ学生で、仕事の経験や体系的な技術をアピールしにくい中で、自分がどう貢献できるかというストーリーを描き上げるまでには何度も内容を練り直しました。十分に準備期間を取ったつもりでしたが、国連での職務経験のある大学の先生にアドバイスをもらったりしているうちに、あっという間に締切の日を迎えました。

【平井】それから、選考を迎えるにあたっては、IOM駐日事務所のウェブサイトやソーシャルメディアを読み込みました。具体的に何をしていて、どんな人が働いているかイメージを膨らませることで、面接などでも自分の言葉で語れるようになると思います。

 


Q. インターンシップでは、具体的にどんな活動をしましたか?

【ザハラン】私は大きく3つです。まずは、日本で暮らす在留外国人に関するデータの取り纏めのサポートで、この活動では、日本における移住や移民に関する知識を身につけることができました。次に、広報関係のイベント出展では、一般の来場者にIOMについて説明する機会が多くありました。私はコロナ禍で大学に入学し、インターンシップもオンラインで行うことが多かったので、相手と面と向かって説明する難しさや、移住や移民に対して日本の皆さんが抱く印象を直接聞く機会は新鮮でした。最後に、駐日事務所が支援する第三国定住難民向けの資料の作成補佐です。これは、日本で暮らしはじめる外国人向けの資料で、彼らが直面する出来事を「相手の立場になって考える」という視点が培われました。

【平井】私はまだインターンシップをはじめて1カ月程度で、ウェブサイトの記事を英語から日本語にする他、ヨメナさんと同じように、イベント出展の企画や運営のサポートをしてきました。それから、「日本人職員フィールドレポート」のインタビュー補佐は、実際に国連でキャリアを築いている方のお話を直接聞けるので、とても貴重な時間です。


主体的にイベントブースの運営を補佐する様子

 

Q. インターン生活を通じて印象的だった出来事を教えてください。

【平井】私はイベント出展での出来事です。以前、ブルンジでインターンシップをしていましたが、アフリカでは、気候変動や紛争、貧困といった課題への解決手段として、生きるために移住する人がたくさんいます。しかしイベントの来場者とお話する中で、日本では、移住といえば老後の余暇や田舎暮らしがよく連想されることに驚きました。それから、実際に「外国人嫌い(排外主義)」の方の主張を目にすることもあって、日頃から自分に何ができるかよく考えるようになりました。

【ザハラン】実は、私は両親への敬意が深まりました。外国から日本に移住して子どもを育てるには様々な苦労や障害があることをインターンシップの中で資料やデータから学び、自分をこれまで育ててくれたことへの偉大さが身に染みたのです。

 


Q. これから国際機関でのインターンシップを目指す方にメッセージをお願いします。

【ザハラン】国連ではたらくのは何年も前からの憧れでしたが、インターンシップをすることでそれを具体的に捉えられるようになったと感じます。そして、挑戦すれば願いは叶うのだという成功体験にもなり、何事にも前向きに取り組みたいと考えるようになりました。

【平井】留学先のイギリスでは、国連批判の論調や文献も目にしましたが、インターンシップを通じて、遣り甲斐がある仕事だと改めて感じました。これから応募する方には、とにかく実際に人に聞くことをおすすめします。選考にあたって、私は本当に多くの人にサポートしてもらいましたが、皆さん口を揃えて「自分もしてもらったから」とおっしゃいます。自分のやりたいことを口に出すことで、周囲が支えてくれると思います。

【ザハラン】それから、スキルだけでなく「想い」を伝えるのも大切だと思います。自分のバックグラウンドや実体験と結びつけて、どうしてIOMなのかをしっかり伝えられたら、自信を持って選考に挑めるのではないかと思います。