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モルドバ 日本政府によるがん治療薬などの医療支援

モルドバを経由しウクライナでの戦争から避難した人々は、49万人以上にのぼり、そのうち7万8,000人ほどが、欧州で最も貧しい経済状況と理解されているモルドバ国内に留まっている。ラース・ヨハン・ロンバックIOMモルドバ事務所代表によると、人々の流入が同国の社会経済状況に大きな影響を与え、特に保健をはじめとする社会機能や社会サービスを圧迫しており、新たに入国する人々とモルドバ国籍の人々の双方に影響を与えている。

紛争が激化してから、IOMはモルドバ政府と影響を受けた人々にさまざまな支援を提供し続けてきた。その中には、難民や第三国国籍者の欧州への移送支援や心のケア、保健施設への支援、人々が移動する際の経由地での基本的なサービスの提供などがある。

最近は、がん患者の治療薬をはじめとする必要不可欠な医薬品の不足により、治療の継続が困難になっている状況が問題となっていた。この問題は、命を救うための医薬品や関連機器の購入のために、日本政府からIOMに拠出された資金により緩和された。

寄贈の際の記念式典では、保健省統合保健サービス庁代表のイオン・チェソフ氏が支援の重要性を指摘し、「ウクライナからの避難民、およびモルドバ国民に保健サービスを提供し続けるために、これらの医薬品は非常に重要です。」と発言した。

この支援は、モルドバにおいて難民と第三国国籍者のがん患者を支援するために予定されている2回の物資支援のうち1回目である。