スイスで暮らすIOM日本人職員 拓也さん

移民一人ひとりには、移住先の社会の一員としての横顔があります。移民は移住先から利益を得ているだけでなく、移住先の社会に貢献する存在でもあるのです。

i am a migrantキャンペーンは、そんな移民一人ひとりのストーリーを届けます。

「さまざまな国の人の集まる環境では、黙っていたら無視されてしまいます。ここでは、自分たちのために声を上げる必要があるのです。」

iamamigrant takuya

 

「31歳のとき、IOMとの3カ月契約で、津波被災者のための仮設住居建設のために、大阪を離れスリランカのコロンボに行きました。コロンボはとても騒がしい街なんですよ。タクシーの運転手がずっとクラクションを鳴らしているんです。それにはあまり慣れませんでしたね。
 
音楽は小さな頃から僕の生活の一部です。11歳のとき、人生を豊かにしてくれるからと母に楽器を習うよう勧められました。当時近所に先生がいたので、フルートを選びました。

2005年にIOMで勤務を始めてから演奏することはありませんでした。ストレスの多い環境でフルートを楽しむことはできなかったんです。ハイチからジュネーブへ引っ越したときに国連オーケストラ(https://unorchestra.ch/)のことを聞いて、もう一度フルートをやらなくてはと強く感じました。他の人たちと一緒に何かを創り出している感覚があって、オーケストラで演奏することは僕に生きる力を与えてくれるんです。
 
現在はジュネーブで、さまざまな国々出身の人たちに囲まれながら、ダイナミックで休みない環境に暮らしています。日本では寡黙さは美徳で、自分の意見は求められるまで言わないものですが、ここでは自分たちのために主張しないといけません。さまざまな国の人が集まる環境では、黙っていたら無視されてしまうということが分かりました。
 
音楽は僕を静かに落ち着かせてくれます。特に現場から戻ったときに。」

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