シリア危機への対応
IOMは2011年以来、シリアにおける危機に対応し、シリア国内及び、その周辺国(レバノン、イラク、ヨルダン、トルコ)において、支援を行っています。
シリア内に滞在していた第三国民に対する母国への帰国支援、国内避難民や隣国に逃れた難民に対する住環境の改善や物資の提供、保健サービスや心のケアの提供などを行ってきました。

IOMによる難民や立ち往生した移民への移送支援実績
2013年1月 - 2014年2月 ©IOM2014
シリア国内
IOMはシリア国内において、避難所の改善や生活物資の提供、医薬品や医療器具の提供、心のケア、生計回復などの支援活動を行っています。合わせて、シリア国内で立ち往生していた第三国民の避難も支援しました。2013年だけで、IOMがシリア国内で支援した人々は80万人以上に上ります。

レバノン
シリア難民やシリアから帰国して困難な状況にあるレバノン人を対象に、生活物資の提供や住居支援、心のケアのための活動、医療施設への支援などを行っています。また、シリア難民やシリア内に滞在していた第三国からの難民の他国への再定住や、シリア内に滞在していた移民の移送を支援しています。
IOMは2013年一年間で、レバノンにおいて57,000人以上のシリア危機の影響を受けた人々を支援しました。
イラク
2013年8月15日以来、6万人以上のシリア難民が国境を越えてイラクに避難しました。IOMイラクは押し寄せる難民に対処するために、当初24時間体制で近隣の町村への移送を実施しました。
IOMは難民の移送や生活物資の提供、生計向上支援など、2013年だけで10万人以上を支援しました。
ヨルダン
2012年7月以来シリア難民の流入があり、IOMは国境からキャンプ等への難民の移送、健康診断・治療・予防接種などを行っています。難民は人身取引の被害に遭う可能性が高いので、啓発キャンペーンも合わせて行っています。
また、シリアから避難してきた第三国民への母国への帰国支援も行いました。
2013年一年間で、IOMはシリア危機で影響を受けた人々36万人以上をヨルダンで支援しました。

トルコ
2013年一年間で、IOMトルコは52.000人以上のシリア難民を支援しました。トルコ政府関係機関と協力し、生活必需品の配布、キャンプから医療機関などへの移送支援、水衛生施設の設置などを実施しています。また、シリアから逃れてきた第三国からの移民への母国への帰国支援も行っていました。
日本政府からの物資協力
IOMは日本政府から、シリア国内や周辺国での支援活動に資金提供を受けている他、2013年12月には内閣府国際平和協力本部を通じ、イラクとトルコで避難生活を送るシリア難民への援助物資を譲渡されました。
イラクではテント800張と給水容器10,000個を、トルコでは毛布10,000枚と就寝用マット10,000枚を受け取りました。