ニュース —Local 2020年 4月 01日

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止と危機的な状況にあるコミュニティへの影響緩和のためのグローバルな人道支援計画にIOMが参加

3月25日、関係機関間での「新型コロナウイルス感染症グローバル人道支援計画」(COVID-19 Global Humanitarian Response Plan, HRP)が発表されたが、IOMは保健および人道コミュニティとともに、この計画に沿って関連の活動を行う。

この計画は、IOMとそのパートナー機関が共同で行う対応の一環で、世界中で危機的な状況に置かれた人々への、パンデミックによる直接的な公衆衛生の問題と間接的に引き起こされる人道的な課題に取り組むもの。

IOMはこの計画のもと、ハイチやナイジェリア、シリア、ミャンマー、アフガニスタン、ベネズエラなど、既に危機的状況にある多くの国々における、新型コロナウイルス感染症による新たなグローバルな脅威への対応を強化するために1億米ドルの支援を要請している。

アントニオ・ヴィトリーノIOM事務局長は、「新型コロナウイルス感染症は世界中の人々の健康、経済そして幸福な生活にこれまでにない影響を及ぼしています。そして我々は、この感染症が、すでに差し迫った人道的危機のもとで暮らす何千万の人々にもたらす甚大な影響を看過してはなりません。」と話す。

「グローバル人道支援計画」は国連加盟国におおよそ20億米ドルの支援を要請しており、破壊的な影響に最も弱い国々における、新型コロナウイルス感染症の影響を軽減させるため、各機関が対応を強化するために用いられる。

この計画はまた、すでに人道危機対応が行われている国々で、国連の人道支援を受けている1億人以上の人々のニーズについても対応するものである。

これには、「シリア周辺地域・難民・回復計画」(the Regional Refugee and Resilience Plan, 3RP) や、ベネズエラ危機に対する「地域 難民・移民対応計画」(Regional Refugee and Migrant Response Plan, RMPP)、「ロヒンギャ人道危機への共同対応計画」(Joint Response Plan for the Rohingya Humanitarian Crisis, JRP)などが含まれている。

ヴィトリーノ事務局長は「IOMは、新型コロナウイルス感染症に関する対応全体が移民を包摂しなければならないと、繰り返し強調する。そして、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の精神のもと、法的地位にかかわらず、移民の特別なニーズと脆弱性に対応するよう各国に求めます。全ての国々での対応計画が移民を包摂しなければ、新型コロナウイルス感染症との戦いには勝利することができないでしょう」と訴える。

計画の戦略的優先目標には以下が含まれる。

  • 新型コロナウイルス感染症のパンデミック拡大を抑止し、罹患率や死亡率を減少させる
  • 社会的な結束や生計手段の確保を促進しながら、人的資産や権利の劣化を減らす
  • 特にパンデミックに対し脆弱な難民、国内避難民、移民、その受入コミュニティへの保護、支援、擁護を行う

この感染症は、全ての国民に適切な医療を提供しようとしながらも、資源が乏しく、医療体制への負荷が過大になっている国に暮らす何百万もの人々の生命を脅かす可能性がある。これは、都市部や避難民キャンプ、そしてキャンプのような状況にある人口密集地域において特に懸念されている。

更なる懸念として、新型コロナウイルス感染症の影響が、各国や地域経済の悪化だけでなく、さらに広範に教育制度や社会の人権の尊重、法の支配の低下につながる可能性が指摘されている。

新型コロナウイルス感染症の拡大抑制のために採られる方策は、必要である一方で人道支援の提供にも影響する。物資の運搬や援助機関職員の移動が制限され、支援を必要とする人々が新たな障害に直面するからである。移民や外国人へ向けられる、より深刻な外国人嫌い(排外主義)や差別のリスクも依然として高いままである。

「今こそ、この恐ろしいウイルスと戦うために国際社会が連帯する時です。その過程で、我々は世界で最も周縁化されている人々に背中を向けるのではなく、我々のグローバル社会全体を守るための解決法を探すべきなのです」ヴィトリーノ事務局長は言う。

提供される資金によって、3月19日に更新されたIOMの支援アピールである「グローバル戦略的準備と対応計画」(Global Strategic Preparedness and Response Plan, SRP)を実行するためのIOMの活動がより強化される。IOMのこの計画は世界保健機関(WHO)の計画に沿ったもので、回復のために必要不可欠な長期的な問題に移動の観点から対応するものである。

「新型コロナウイルス感染症グローバル人道支援計画」には、IOMの他、世界保健機関(WHO)、国連開発計画(UNDP)、国連人口基金(UNFPA)国連人間居住計画(UNHABITAT)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国連児童基金(UNICEF)、及び赤十字・赤新月運動、そしてNGOからの要請が含まれている。